いつだったかの金曜日。久々にお見えになった俊介さん。どうやら会社のOB会があって、その後とのこと。
いつもは寡黙なはずなのに、珍しく陽気な俊介さんからのご注文は「ジン・フィーズをつくってくれ」と。
私「?」「なんでそんなカクテル知ってるのデゴザイマスノ?」
俊介さん「ワシが生まれて初めて飲んだカクテルなんよ」
私「バーとか行ったことないんじゃなかったっけデゴザイマスノ?」
俊介さん「おう。実は50年前の今日は、ワシが会社に就職して働き始めた日でな。仕事明けに初めて連れて行ってもらったスナックで、生まれて初めて飲んだカクテルがジン・フィーズなんよ」
私「そんな話聞いてないよデゴザイマスヨ!」
俊介さん「わっはっは。ええからはよーつくれ」
私「御意」
ってな感じで、ジン・フィーズをお出ししてからは、俊介さんは無言のヒトトキ。私は無言のドキドキ。
俊介さん「んじゃー帰るわ」
私「ありがとうございます!」
俊介さんをお見送りした後、週末にもかかわらずまったりしていたので、久々に昔を振り返り、ぼけーっと考え事をしていました。
バーマンとして、同じカクテルでも、当初のレシピ、自分のレシピ、時代のレシピなど、修行の質と量の分だけ持ってはいるのだけれど、果たして本日のジン・フィーズを俊介さんは楽しんでいただけただろうか?なんてつまんないことをね。
(中略)
なにはともあれ、俊介さん、お仕事お疲れさまです。世間さまでは大震災の日として覚えられるだろうけど、私にとって3月11日は、とーちゃんが初めてジン・フィーズを飲んだ日で、その50年後にもジン・フィーズを飲んだ日と刻まれてしまいましたとさ。
ニンニン
(久しぶりの身内話で申し訳茄子)
いつもは寡黙なはずなのに、珍しく陽気な俊介さんからのご注文は「ジン・フィーズをつくってくれ」と。
私「?」「なんでそんなカクテル知ってるのデゴザイマスノ?」
俊介さん「ワシが生まれて初めて飲んだカクテルなんよ」
私「バーとか行ったことないんじゃなかったっけデゴザイマスノ?」
俊介さん「おう。実は50年前の今日は、ワシが会社に就職して働き始めた日でな。仕事明けに初めて連れて行ってもらったスナックで、生まれて初めて飲んだカクテルがジン・フィーズなんよ」
私「そんな話聞いてないよデゴザイマスヨ!」
俊介さん「わっはっは。ええからはよーつくれ」
私「御意」
ってな感じで、ジン・フィーズをお出ししてからは、俊介さんは無言のヒトトキ。私は無言のドキドキ。
俊介さん「んじゃー帰るわ」
私「ありがとうございます!」
俊介さんをお見送りした後、週末にもかかわらずまったりしていたので、久々に昔を振り返り、ぼけーっと考え事をしていました。
バーマンとして、同じカクテルでも、当初のレシピ、自分のレシピ、時代のレシピなど、修行の質と量の分だけ持ってはいるのだけれど、果たして本日のジン・フィーズを俊介さんは楽しんでいただけただろうか?なんてつまんないことをね。
(中略)
なにはともあれ、俊介さん、お仕事お疲れさまです。世間さまでは大震災の日として覚えられるだろうけど、私にとって3月11日は、とーちゃんが初めてジン・フィーズを飲んだ日で、その50年後にもジン・フィーズを飲んだ日と刻まれてしまいましたとさ。
ニンニン
(久しぶりの身内話で申し訳茄子)