もともとお酒というものは、その土地土地で収穫された農作物から作られた、その土地に住む人たちが飲む、いわゆる「地酒」という農作物の延長線にあるものです。それが流通の発達により、今や、世界中で飲まれるようになりました。それに伴って、多くのお酒は、世界中のさまざまな消費者に飲んでいただけるように対応した、立派な「商品」となっています。

Old Bottleとは、読んで字のごとく、昔の、古い、お酒のことを指します。同じ銘柄のお酒でも、その流通していた時代で、味わいが異なってきます。その理由は、先に述べたことのほかに、法律が変更されたことであったり、原材料の品種が変わったことであったり、作り手が変わったことであったり、嗜好の変化に対応したものであったり、その他、さまざまな要因が考えられます。あるいは、瓶の中で熟成が進むからという方もいらっしゃいます。全てが理由かもしれませんし、思い入れの問題かもしれません。ただ、一つ確かなことは、Old Bottleは確かにその時代に飲まれていた物、ということです。

Old Bottleは、そんな時代の変化を、グラスの中に映し出す鏡として、その中にずっと閉じ込めています。その味わいは、洗練されてはいないかもしれませんが、作り手の顔がわかる、個性的なものが数多くあります。逆に、今流通している現行品に飲み慣れていると、Old Bottleは飲み難いと感じるかもしれません。現行品は、世界のマーケットを相手にした、より多くの消費者に向けての商品ですので、当然飲みやすく、個性も控えめに作られています。

そんな昔の売れ残り品なんて飲まずに、今あるものでいいじゃないか、とおっしゃる方、ごもっともです。でも、いろいろ飲んでみた中で、やっぱり好きなんです、自分の稼いだお金で飲み始めたころの、お酒の味が。それをきっかけに飲み始めた、そのころより前のOld Bottleが、更に美味しいということに気付いた時には、もう、Old Bottleの虜になっていました。

もちろん、ただ古いから全て美味しい、というわけではなく、これは……と思うのもあります。それもまた個性かもしれません。中には明らかに劣化したものもあります。流石に飲むことはできませんので、守り神として店内に祭っています。

これからたま~に、Old Bottleのエントリーがあるかもしれませんが、興味のない方は、スルーしてください。もし、店内で酒マニアらしき方が、Old Bottleを並べて飲み比べていても、他の方に危害は加えないと思いますので、温かい目で見ていただければ、幸いです。そしてもし、興味を持たれたならば、一度、Old Bottleをお飲みになってみませんか?僕の言っている意味が解っていただけるかもしれません。

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